星の瞬き 2月
2月に入り、冬の星座『オリオン座』を西の空で見かけるようになりました。
「オリオン座のベテルギウス」、「おおいぬ座のシリウス」と結び『冬の大三角』を形作る「こいぬ座のプロキオン」。
今回は、こいぬ座の神話を紹介したいと思います。
こいぬ座の子犬はおおいぬ座の大犬とともに、狩人オリオンの愛犬だったという説もありますが、ここではもう一つのよく知られているエピソードを紹介します。
ある日、狩りの名人アクタイオンは、50頭の猟犬と山に鹿狩りに出かけた。森の奥深くに分け入ったところにある泉で、驚くべき光景を目にしてしまう。なんと大勢の美しい女性が水浴びをしているのだ。しかも、その中にひときわ美しい女性がおり、今まさに泉に足を浸そうとしていた。
思わず見とれてしまったアクタイオン。だが、この美しい女性は、実は月と狩猟の女神アルテミス、他の女性たちは彼女の侍女であるニンフ(妖精)だったのだ。
アルテミスは犬たちの鳴き声でアクタイオンに気づき、裸を見られたことに激怒した。そして、アクタイオンを鹿の姿に変えてしまったのである。
突然、目の前に現れた鹿が主人であることに気づかず、猟犬たちはいっせいに跳びかかった。こうしてアクタイオンは自分の猟犬たちに八つ裂きにされ命を落としてしまった。
猟犬たちの1匹であるメランポスが、いつまでも姿を見せない主人を待って涙を流しているのを見たアルテミスは哀れに思い、天に上げて星座にした。
いろいろな神話がありますね。
(内村)